せんせ、すき!
いきなりくるみと呼ばれたので

びっくりした。

「真山、大丈夫か?そうとう泣いてたぞ。」

と先生に言われ、私は目のあたりを触ってみる。

確かに濡れていた。

「どうした?怖い夢でも見たか?」
と先生は小さい子をあやすように
頭を撫でてくれた。

「…お母さんが、殺された夢っ、みて…っ」

私は先生に頭を撫でられて安心

したのか涙がまた出てきた。

「そっか。もう大丈夫だよ。」
と先生は私に微笑みかけた。

「ありがとうね、先生。」

私もちゃんと笑えた。

「ん。…今日遅くなったから送ってくわ」

…?今、遅くなったって言ったよね。何時だろ?

私はケータイを取り出して、時間を確認する。

――――――――――――
4月11日 21:25

――――――――――――

「…21時って事は、9時!?」

私は大きい声で叫んでいた。

「そうだよ。もう他の先生、帰ったし(笑)ま、とにかく送ってくから校門の前で。」

「あり得ないっ!…ありがとうございます。」

と言い準備室を出た。
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