日本女児VS肉食獣
「……あ」
水に濡れたからか、シャツの下のサラシが透けていた。
この頃また成長期なのか、胸が大きくなってて…昨日お父様に稽古してもらった後、シャワーのとき癖で付けてたんだ。
因みに僕の今の制服は、長袖シャツにネクタイとスラックス。
まさに男子生徒である。
「あぁ。別に意味はないよ。たまたま稽古だったから」
「……稽古?」
「うん。剣道と柔道の稽古」
「……ふーん。で、お前はどこに行くんだ?教室か?」
「売店のおばさんの頼み事が終わったら、教室に帰るつもりだけど…ていうか僕、お前じゃなくて、雪乃介って名前があるんだけど」
「……んー…」
「なんて呼んでいいかわからないの?」
コクリ
「普通に雪乃介でいいよ」
「……snow fairy」
「雪女?」
「…直訳するとそうだ。けど…」