片オモイ×片キライ
「・・・・・・。」

「ん?
 亮喜どうしたの?」

「・・・。
 別に何でもねぇよ。
 朝から、その顔見せんじゃねぇよ。」

「はぁ?
 人に世話させといて
 何なのよ!
 それにその発言禁止!!!」

「はいはい。
 分かったよ。
 それより
 学校、遅刻すっぞ。」

「あ!
 そうだったっ」



急いで亮喜に靴をはかせる。

ドアを開けた瞬間

待っていた、とばかりに

爽やかな風が入りこんできた。



「早く。
 行くぞ?」


亮喜はアタシに向かって

右手を差し出してくる。



「だから、ご飯ないって言ってるじゃん。
 亮喜が遅くまで寝てるのが
 悪いんだって!」

「そうじゃなくって。
 あぁ~
 もう!」



そういって

大きな手がアタシの左手を

さらっていった。





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