貴様!何様?会長様!?



すごく嬉しくて、なんだか心が少しだけ軽くなった。



斎藤先輩はいつも、冷静にみんなを見ているんだ。



もちろん、いつも冷静な零会長のことだってよく見てる。



本当はすごく心配性なんじゃないのかな、って最近私は思う。



何はともあれ、あの息苦しい生徒会室から出られたのは、私にとって嬉しいこと。



印刷室につき、斎藤先輩に渡された紙をコピー機に入れ、スイッチを押す。



1学年分だから、少し時間がかかる。



「斎藤先輩に、感謝だなぁ…」



ボーっとしながらコピーが終わるのを待っていた、その時。



「沢口に行ったかと思えば、次は斎藤か」



“―――ビクッ”



な、なな、誰っ?!



背後から不意に声がした。



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