貴様!何様?会長様!?
「軽い女だな、お前は」
「んなっ?!」
振り返ると、印刷室の入口に零会長がもたれ掛かっていた。
い、いつからそこに?!
「べ、別にそんなつもりじゃ…!!」
まず私、沢口先生に行ってないし!
「なら、どんなつもりだよ?」
……え。
急に零会長の顔が真剣になり、私は言葉を失ってしまう。
「お前は俺のモノだと、確かに俺はそう言ったはずだが」
鋭い眼差しが、私を捕らえる。
私は零会長を見れなくて、視線を泳がせる。
沢口先生に言われたことなんて、零会長には絶対に言えない。
知れば零会長と沢口先生は、きっともっと仲が悪くなってしまう。
そんなのは嫌だから。