軌跡
「おれ、どれくらい飲んでた?」
「ウィスキーを三杯飲んだとこまでは覚えてるのよね? そうすると……、それプラス五杯か六杯くらいかな」
優の言葉に、この酔いの意味が分かった。さすがに飲み過ぎた。
「……そっか。なぁ優、おれの今日のプレイ、そんな悪かったか?」
優は、言葉を探すように言い淀んだ。
「私はそんなことないと思うけど、いつも一緒に練習してるみんなからすれば、そうだったのかもね」
そっか、小声で呟くと、暫くの沈黙が流れた。
「睦也、最近家で練習してないでしょ?」
それは……、言い返そうと思ったが、途中で言葉を飲み込んだ。その責任を誰かに押し付けることは筋違いだし、睦也がサボっていたことに変わりはないのだ。
優と同棲を始めて一ヶ月、個人で練習をする機会はめっきりと減った。いや、ほとんどしなくなったに等しい。
「少しずつだけど、置いてかれちまった訳だ」
優はそれに関しては、何も答えなかった。
「ウィスキーを三杯飲んだとこまでは覚えてるのよね? そうすると……、それプラス五杯か六杯くらいかな」
優の言葉に、この酔いの意味が分かった。さすがに飲み過ぎた。
「……そっか。なぁ優、おれの今日のプレイ、そんな悪かったか?」
優は、言葉を探すように言い淀んだ。
「私はそんなことないと思うけど、いつも一緒に練習してるみんなからすれば、そうだったのかもね」
そっか、小声で呟くと、暫くの沈黙が流れた。
「睦也、最近家で練習してないでしょ?」
それは……、言い返そうと思ったが、途中で言葉を飲み込んだ。その責任を誰かに押し付けることは筋違いだし、睦也がサボっていたことに変わりはないのだ。
優と同棲を始めて一ヶ月、個人で練習をする機会はめっきりと減った。いや、ほとんどしなくなったに等しい。
「少しずつだけど、置いてかれちまった訳だ」
優はそれに関しては、何も答えなかった。