サクラノコエ
「そう。ならいいけど」

少し寂しそうな声でそう言い残すと、母さんの足音が部屋の前から遠ざかって行った。

母さんに当たったところで、どうしようもないのに……

大きな溜め息が漏れる。

どこから?

どこからが夢だったんだろう。

遊園地に行ったところから?

それとも、理紗がおかしくなったところから?

もしかしたら、昨日のデート自体が夢?

……なんて。

分かってる。

ちゃんと、分かってるよ……
< 269 / 454 >

この作品をシェア

pagetop