サクラノコエ
なにか言葉にしないと……

このまま黙っていても、お互い苦しいだけだ。

「なんかさ、なにから聞いていいのか分かんねぇな!」

場の空気を変えようと、俺はわざとらしいくらい明るい声を出した。

まっすぐ俺を見つめる理紗の視線。

モウニゲラレナイヨ

夢の言葉が再び脳裏に蘇る。

「つーか、せっかく来たからまずは歌うか?」

理紗の視線に堪えられなくなった俺は、そう言いながらマイクを取りに行くフリをして席を立った。理紗に背を向け、動揺して乱れがちな呼吸を秘かに整える。

「あ、俺の歌マジでいいぞ! マジで聴き惚れるから!」

なに言ってんだよ。俺は……

話を聞いてやらなければいけないだろ!
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