君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】


「ダメです!!」


気がついたらあたしは柚野さんを押しのけていた。


正確には、押しのけようと伸ばした手を、

柚野さんがかわそうとしてゴンドラの端まで避けたということだけど。



「……何故ですか?熱がおありかもしれませんよ?」

「な、無いです!熱なんて!」


だって、この体の熱さ……原因は柚野さんなんだってば!


あたしが顔をブンブンと横に振って否定すると、柚野さんから小さな笑いが漏れた。



「やはり……なかなか面白いですね。明さまをいじめるのは……」

「いじめ!?」

「熱なんて、手や額で測れるものではありませんよ。

それに縄を解くのなら、何も明さまを抱え込むようにしなくても解けますから」



……柚野さん……!

わかっててやってたの!?

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