となりの窓からこんばんは。


「明日、8時に有奈の家の前な」


和真は、少し楽しそうに笑うと、


「おやすみ」


そう言って、いつものように窓から帰っていった。



「おやすみ…」


ぼーっとしたまま呟く。

遅いよ、もう和真帰ったよ。

自分で冷静にツッコんでみるけど、まだ動けない。



…嬉しいな。
なんでだろ。

私、嬉しいの?


なんで?



でも、明日は朝から和真と会うんだなあ。


そう考えると、変な感じがした。


なんか、和真に朝って似合わない気がする。


無駄に元気で明るいのに。夜の方がしっくりくるんだよなあ。



私は結局その日、ぼーっとしたまま眠りについた。


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