先生
その後は自分の膝の上でリズムをとりながら窓の外を見ていた。


窓に映ったアイツの顔は寂しそうで…。

俺も吸い終えたタバコを灰皿に擦りつけた。


スーパーに着いた。

あの時と変わってなくて。


駐車場に車を停めて、エンジンをきる。

ドアを開けて降りようとするけど、理恵はまだ降りないでいた。


「降りないのか?」

そう声をかけると、ハッとした様に俺を見て笑顔をくれた。

「いっぱい買おうね」


そう言って笑った。

何やってんだ…俺。

理恵を大事にしたいという気持ちは有るのに、悲しませてる。


大学時代の彼女と結婚して、彼女を傷付け産まれてこようとする子供まで……。

そんな過去を知って離れていかないか…それが怖いんだ。


でも、いつか言うから。


ちゃんと言うから。

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