偽りの結婚



「あぁ、それはこれを早く君に渡したくてね」


そう言って背後の机に置かれていた本を片手でとり、私に差し出す。




「これは?」


ラルフから受け取った物は、綺麗にラッピングされていた。

中身は見当がつかないが、ずっしりと重い。





「お土産だよ。開けてごらん?」


私が驚いていることに気を良くしたのか、子供のような無邪気な笑顔を見せながら促される。





―――――ガサッ、ガサッ



「これって……」


包みを開いてみると、そこにあったのは厚みのある本だった。



「モルト王国の王宮書庫から頂いた本だ」

「…っ!!」


ラルフの発言に驚く。




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