偽りの結婚



それもそのはず、王宮書庫には同じ本は2冊とない。

そのためその本が絶版となっていれば、それが貴重な1冊となる。




「この本はモルト王国にしかないものだと言っていたから、1冊貰ってきたんだ」


とても……嬉しい。

王家の書庫を自由に使わせてもらっているだけで良かったのに。





しかし、先程の考えが頭をよぎる…




「これは1冊しかないものなんでしょう?頂けないわ…」


言葉に反して、放したくないというように胸の前で本を抱える。

それはこの本が貴重なものだからじゃない。

ラルフからもらった初めての贈り物だから手離したくないと思ったの。



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