偽りの結婚



「もちろん一応女だから恋愛ものも読むのよ?けど恋愛ものってベタなものが多いでしょう?それがつまらなくて」

「そうね、そうかもしれないわ」


マリナの意見には共感するものがある。

私もどちらかというと恋愛ものよりも推理ものの方が好きだった。





「この前読んだのも一国の王子と他国のお姫様があらゆる障害を乗り越えて結ばれるような話だったんだけど…」


一国の王子と他国のお姫様という単語に、不覚にもドキッとしてしまう。





「恋愛小説はそういうのが好きよね」


高鳴る胸を知覚しながらも、冷静を装って相槌を打つ。





「そうそう。容姿は完璧、家柄も完璧。出会うべくして出会った二人が出会って恋に落ちちゃうんだもの、つまらなくて」

「マリナさんは変わっているのね」


理想とする二人が結ばれることを誰もが願うのに…

どこまでも普通の令嬢とはかけ離れた感覚を持つマリナに、正直な感想を述べてしまった。




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