偽りの結婚
「こちらこそ、お招きいただき感謝する」
言葉とは裏腹に、あまり嬉しくなさそうな顔をしている。
そんな顔で感謝するなんて言っても説得力ないじゃない…
どこからも上から目線なラルフに一人オロオロとする。
やはり彼の性格は根っからの王子だ。
「最後にお会いしたのは舞踏会の前の日でしたね」
ラルフの態度に焦って痺れを切らし、ウィリオットに話しかける。
「しばらくお顔を拝見できず、私もアリア様も寂しい想いをしました」
その言葉にズキッと罪悪感を感じる。
「ごめんなさい、時間がなくて…」
アリアはまだ私の話を聞いてくれるかしら…
改めて、アリアに心配をかけたことを後悔する。