偽りの結婚
「いいえ、それは重々承知していたことです。けれど、アリア様は結婚式にも呼んでくださらないと、随分と落ち込んでいらしていましたよ」
「………」
そう、結婚式には呼ばなかった。
だって偽りの結婚式だったから。
私の事を大切に思ってくれているアリアだからこそ、そんな場に呼びたくなかった。
けれど、アリアに事の次第を伝えずに結婚をしてしまったことに罪悪感を感じていたのも事実で。
「アリア様は中にいらっしゃるので、ゆっくりとお話ください」
言い訳もできないでいる私に、ウィリオットは促すようにホールに続く扉を開く。
「ありがとうございます、ウィリオットさん」
「行こう、シェイリーン」
ラルフの腕に引かれるままに、パーティーが行われるホールへ足を踏み入れた。