偽りの結婚



「分かったわ。ここじゃなんだから、向うに行きましょう」


スッと真剣な顔つきになり、私の手を引くアリア。

手をとられ、アリアに引かれるがままにどんどんラルフから遠ざかっていくのが分かり、焦る。





「あっあの…私ラルフの目の届く場所にいなきゃいけないの」


目の届く範囲にいると約束したからには守らなきゃいけない。

気づいた時には、アリアの腕をとり、声を掛けていた。





―――瞬間、アリアは歩みを止めて、こちらを振り向く。




「一応聞くけど、それは何故かしら?」


一瞬唖然とした表情となったが、スッと厳しい顔付になり、確認をとるように問われる。




「ラルフは私がノルマン邸で迷うって思っているみたいで。ごめんなさいね」

「私はいいけど。シェイリーン、貴方本当にそれが理由だと思っているの?」


再度、訝しげな表情で問われる。


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