偽りの結婚



婚約破棄だなんて国にとっては残念なことであるのに…





「なぜ国中の女性が喜ぶの?」

「なぜってラルフ王子よ!?」


信じられない…とでも言いたげなアリアの顔。




「王族なのに騎士団の団長、武術もさることながら頭脳明晰。しかも、あの容姿なんだから国中の女性は王子の妃になりたいと思うのは当然のことよ!それにね、ラルフ様は…」


アリアは興奮しながら王子の魅力について語り続ける。

正直、王子を見たことがないため反応に困るが、アリアの興奮ぶりから王子がとても女性にもてることは伝わった。



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