偽りの結婚
「今日の夜もパーティーを?ラルフは出れないわよね」
額を触って熱を感じた限りでは、今日の夜までに治ることはないだろうことが予想された。
どうしよう…招いた側の王子がパーティーに出席しないなんて大丈夫なはずないわよね。
国際問題に発展したら、私のせいだわ…
ラルフに握られた手に自然と力が入る。
「シェイリーン」
厳しい表情で悶々と夜のパーティーのことを考えていると、その考えを遮るようにラルフが私の名を呼ぶ。
優しく呟くその声につられて顔を上げると―――
「また自分を責めているだろう?」
その言葉にハッとする。
見事自分の心の中を見透かされた問いに、返事も出来ない。
返事がないことを肯定と捉えたのか、ラルフは笑顔を向けて続きを話し始める。