偽りの結婚
「貴方だけのせいではないとは思いますが…色んな要素が絡み合って、こんなことになってしまったんだと思います」
今はアリアのフォローも素直に受け入れることもできない。
自分が早く関係をはっきりさせていればシェイリーンに悲しい思いをさせなくともすんだのだ。
偽りの妃として自分の傍に置いて、ゆっくりと距離を縮めて行けば良いと考えていた事を後悔するが、もう遅い。
「シェイリーンの傷はこれから先も癒える事はないでしょう。そんなシェイリーンに、貴方は揺るがない愛を与えてあげられますか?」
アリアの問いに軽く目を見開き、スッと細める。
シェイリーンに心の傷を負わせてしまったのが自分なら。
せめてその傷をいやすのも他の誰でもない自分でいたい。
少しでも心の傷が癒えるなら、揺るがない愛も真実の愛も全て捧げる。
「シェイリーンを助けてくれますか?」
「無論だ。拒否されたとしても、もう遅い。僕の妃はシェイリーン一人だ。今更シェイリーン以外の女性を選べるはずもない」
アリアの言葉に固く、決意のこもった声で断言する。