偽りの結婚




「私もその計画に一枚かんでいますし」


やはり…

計画を実行するのを容認したばかりか、自分もその計画に参加していると言う。

ベルナルドは、始めからシェイリーンの事を諦めていたのかもしれない。




しかし------




「君の妹からそんな話は聞いていないぞ?」

アリアが話した計画には、ベルナルドは関わっていなかった。




「貴方が止めると思って、アリアが言わなかったんでしょう」


くくっと笑いたい気持ちを抑えるような笑い声を上げるベルナルド。

その意地の悪い笑みに、ラルフは機嫌悪くベルナルドに問う。






「言え、君はこの計画にどう絡んでいるんだ?」


ニッコリと笑顔を作ってはいたが、威圧感がすさまじい笑顔だった。

自分が止めに入る程の計画など、嫌な予感しかしない。



「言えませんよ。計画自体がなくなってしまいそうですから。」

威圧感あるラルフの笑顔を、これまたニッコリと笑顔でかわし、ベルナルドは拒否する。




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