偽りの結婚
しかし――――
「あぁ、それはだな…」
ラルフは僅かに顔を赤らめて、言いにくそうに言葉を濁らせる。
一方の私はラルフが言葉を濁らせたことに、更なる誤解を重ねる。
やっぱり…否定しないのね。
僅かな希望も淡い期待も消えていく。
「貴方が一番に愛するのはソフィア様ということでしょう?私は二番目
「ソフィア様もきっと貴方が好きです。だからソフィア様を大切になさってください」
ラルフは愛していると言ってくれるけれど…
そうすると私は側室としてラルフの傍にいることしかできない。
現国王は王妃一人だが実際には側室をもうける事も出来る。
そんなこと、耐えられない……
唯一の人に愛されたいと願うからこそ、ソフィアにもそんな苦しみを味わってもらいたくなかった。
「シェイリーン、君は誤解をしている。言っておくが、僕とソフィアの間に愛情などいない。まぁ、友人としてならお互いに好感を抱いているが…そもそもソフィアには恋人がいる」
「え…?」
弾かれたように顔を上げた私にフッとおかしそうに笑うラルフ。
ソフィア様に恋人が…?