偽りの結婚



今ラルフは何と言った…?

ラルフを見つめたままの瞳が限界まで見開かれる。




愛…してる……?




「うそ…そんなこと…」


まるで幼子がいやいやをするように、私は弱々しく首を振る。




「嘘じゃない。好きなんだ、君が」


先程よりも抱きしめる腕を強められ、告げられる。





「だって、貴方にはソフィア様が…」


いるじゃない…と続くはずだった言葉は途中で消えた。

感情的になっている今言うと、なんだかラルフを責めているみたいになるから。





「ソフィアは関係ない」


そんな私の心配も余所にラルフはハッキリと断言する。




「皆が噂しているわ。貴方がソフィア様と婚約破棄したことを後悔してるって」

「それは、単なる噂だろう?」


「けど…貴方もソフィア様が大事だと再確認したから夜遊びを止めたんじゃないの?モルト王国から帰ってきた時からパタリと止んだし…」


なぜ自分を追い詰めるような言葉しか出ないのか分かっていた。

ラルフにこの不安を取り除いて欲しいのだ。

それは違うと。

今までがあやふやな下に成り立っていた私達の関係だからハッキリと言ってほしかった。



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