偽りの結婚



「結婚してしばらく経ちますし、貴方にも付き人を用意しました。モニカ入っていらっしゃい」

「失礼いたします」


凛とした声が聞こえた後、侍女らしい白と黒の侍女服をきた女性が部屋に入ってくる。

モニカと呼ばれた女性は、茶色い髪に、どこかアリアを思い出させるような琥珀の瞳を持った女性だった。





「本日よりシェイリーン様のお世話をさせていただく、モニカ・ルーベルと申します。どうぞ、モニカと及びください」

「モニカ…ルーベルさん?」


どこかで聞いたことがあるような…





「モニカは、ロイドの奥さんなのよ。何のつながりもない人を当てるより良いと思ってモニカを貴方の侍女に選んだの。それに年も23で貴方と近いですし」


どこかで聞いたことのある名だと思ったら、ロイドさんの奥さんだったのね。

物腰が柔らかそうで話しやすそう…

私の事を思って付き人を選んでくれたリエナの配慮は有難かった。



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