王国ファンタジア【氷炎の民】外伝~新生~
 話の内容を聞こうともせずにはっきりと拒否をされて、レジアスはいぶかしげに眉をしかめる。

「ダメって? ずっと探していたんですよ。狼舎に行っても、鍛錬場に行っても、図書館に行ってもすれ違いで。まったくあちこちとふらふらと」

 説教口調のレジアスだが、少年は気にした風もない。

「でも、メイリアが先に話があるから。ね、メイリア?」

 急な話の展開にレジアスが声を上げる。

「は?」
「そうね、サレンス様」

 ふいに話を振られたはずのメイリアは落ち着いたもので、ただ笑みを浮かべる。

「メイリア?」

 なんだか理不尽にも仲間はずれにされたように釈然としない顔をするレジアス。
 その彼に少年は明るく告げる。

「僕は外で待ってるよ」
「大丈夫よ、そんなに手間は取らせないわ」

 やけににっこりと笑って言うメイリアだが、目は笑っていなかった。

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