涙が愛しさに変わるまで
「よ、弱いわけじゃ!」
あたふたするあたしを見て、クスクス笑ってる。
本当こういうとこ、桐沢社長そっくりなんだよね……。
ただ、あんなドSじゃない……変態でもないし。
「あ、着いたよ!」
気づいたら、居酒屋の前についていた。
タクシー代はあたしがって思ってたのに……
「ばーか!こんな時くらい男に頼れ!」
なんて言われて、言い返す言葉がなくなってしまった。
「……ありがと」
今井さんはぼそっと呟いたあたしを見て、優しく笑いまた頭を撫でていった。
ガラガラと扉を開けて入っていく、今井さんに続いてあたしも中へ入った。