― Summer Drop ―
突然の恋愛宣言に、朋子と辰雄はきょとんとしたまま動けない。

少しの沈黙が落ちた。



「え……誰に?」
「え……オレに?」

朋子と辰雄の声が重なる。

「…………誰がアンタによ」




それは中学二年生の

やがて訪れる夏の気配に満ちた土曜日だった。
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