闇の花~2人の殺し屋~
私はまた鎖紺の言葉を遮った。
また沈黙が流れる--。
そんな中で鎖紺は不気味に笑う。
「なんや、ヒース。やっぱりこいつの前で話されるのは嫌か」
本当にタチが悪い。
イライラが止まらない。
私はつい舌打ちをしてしまった。
「私に用があるなら私が1人でいるときにして。
学校や…ラックがいるときに近づかないで」
「…わかった。じゃあ行こか」
私は鎖紺に言われるがまま動き出した。
これ以上、ラックの前でこいつと話したくない。
「ヒース!」
後ろからラックが叫んだ。
「お前…なんだよ、それ…」
「…ラック。今日の任務はこれで終わりだから」
私は振り返らずそう言って歩き出した。