闇の花~2人の殺し屋~
と言っても、こんな大人数相手に無事ではない。



避けたりしていたとはいえ完璧ではない。


殴られたり、刃物がかすったり・・・・せっかくの仕事着はあっちこっち破れてしまった。


何ヵ所からか血が少し流れる。




しかも・・・最後の奴を完全仕留めるために左腕を少しヤッてしまった。



劉涯にバレないように平然をよそっているが、ズキズキと痛む。




床には死体が転がり、今この場に立っているのは私と劉涯だけ。




「ほーんと残念だよ。せっかく時間をかけて強い奴らを集めたのにさ」


劉涯はしらじらしい顔をする。





「嘘つき。本当はどうでもいいんでしょ。こいつらのことなんて」


私は壁に飛び散っている血を見た。


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