闇の花~2人の殺し屋~
静まる事務所。



さっきとは打って変わって聞こえるのは2人の息使いと武器の音。



もう始まってから何十分経ったんだろう?



それぐらいの時間を費やしている。



相変わらず私達は相手の様子をうかがいながら動く。




でも、いい加減体が痛みだす。


左腕なんて痛みが増してきてヤバイ。



もうそろそろ決着をつけないと…





すると急に劉涯が攻撃態勢をやめた。



「あ~あ、僕もう疲れたよ」


張り詰めていた空気が一気にとける。




一体何を言っているの…?



あまりのことに少し目を見開く。




「ねぇ、ヒース。本当は僕ね、肉体派じゃないんだ」


ケロッとした顔で言う。


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