闇の花~2人の殺し屋~
“ギュッッ”



山岸が私の前まで来ると抱きしめられた。





初めて、ちゃんと抱きしめられた・・・








暖かい--…










「だから…闇なんかに行くなよッ…」


耳元から聞こえる切なげな声。


















――あぁ・・・・そっか。




やっとわかった。





なんで、私がここまで山岸を引き離そうとしたのか…
















惹かれてたんだ--














自分には持っていないものを山岸は持っていた。



明るくて…それでいて眩しかった。













鎖紺の言うとおりだった。



私は山岸に浸食されていた。


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