闇の花~2人の殺し屋~
ライはクスッと笑った。


「わかってるくせに。

…ヒースとラックのこと」







“ピタッ”


グラスを磨く冷の手が止まった。




「本当はわかってたんでしょ?

ヒースとラックの足りないものをお互いが持っていたことを。

だからパートナーを組ました」




ライの言葉に冷はフッと笑った。


「完全にわかるほど俺は出来た人間じゃない。
俺だって、ここまで上手くいくとは思わなかったさ」


冷は再びグラスを磨きだす。




「もう1度言うけど、これでよかったの?

へたしたら…ラックはともかくヒースも辞めちゃうよ?仕事」



「いいんじゃないか?
それがヒースの、月乃の足りないものを見つけれたんなら」



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