嘘つき③【-束縛-】
動けない体が痛い。
時計のない部屋は秒針の音さえも響かず、鼓動だけがやけに五月蝿い。
「誰、ですか」
あたしは暗闇の中、部長を見つめる。
眼鏡を挟んだ瞳は、やっぱり、見透かす様に黒い。
「あたしは誰に似てますか」
知っていても知らなくても関係ない。
知りたいのは、あなたにとっての存在。
部長は、僅かに目を細める。
だけど戸惑いは見つからなくて、射抜く様にあたしを見つめた。
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