病んでいても愛したい。
「一応聞くけど、深だよね」
「ああ、そー」
引き出しの中身をひっくり返すように出していく深。
私も周りを見回したり、ベッドの中に落ちていたりしないか確かめた。
「あった?」
「いや、ねえ。……ったく。リビング見てくる」
物が床に散りばめられたまま、深は寝室を出た。
どか、ばた。
そんな音が聞こえてくる。深にとっての荒々しさ=焦りだ。
やがてはあったあったと戻ってきた深。見れば、車の鍵と一緒に丸い金具につけられていた。
外された右手を自分でさする。軽く痕が残っていた。
「やばいな、ほんとに。手錠買ってたか、あいつ」
「そうだね」
「お前もさ、任意で監禁されんなよ。嫌なら嫌でいいんだから。あいつはお前の嫌がることはしねえから……多分。
お前が頷いちまったから犯罪紛いのことやるんだぜ。自覚してる?自分が監禁の被害者だって」