【完】アニキ、ときどきキス
「あ、おーい!」


空港に着き、入り口をくぐると、美帆さんがロングヘアーをサラサラと揺らしながら、駆け寄ってきた。

そして、山田先生にギュウっと抱きついた。


「ノブっ!来てくれたんだね」


ノブ・・・・・・?あ、そうか。
山田先生の名前、伸行だっけ?
だからノブなのか・・・・・・。


美帆さんは、体を山田先生から離すと、チュっと優しくキスをした。


「ちょっと!!」


山田先生が腕で唇を隠しながら、真っ赤になって後ろによろめく。


美帆さんのキス魔な姿を見慣れている新君と遥は、ニヤニヤと笑っている。

慣れない私がまだ、笑えないな。

知っている人のキスを見るのは、やっぱり照れくさい。


美帆はさんは照れている山田先生にフフっと笑いをこぼすと、山田先生の腕に絡みついた。



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