Star Dust ~星のカケラ~
「どうぞ。シュー様からお話は伺っております」


扉を開けた執事は一瞬抱えられたユズに驚きを見せたが、すぐに中へと促した

「先日の客間は準備ができております。何か必要なものがございましたらお呼びください。人払いも済んでおります」


天使である彼女を知られるわけにはいかない。さすがシューといったところだ

「じゃあ、早速、信頼できるメイドを一人、あとお湯とタオルを沢山」

「ジェシー?」

「ユズちゃん、温めてあげないと。病み上がりなんだからまた熱が出る。それに俺らが着替えさえるわけにはいかないし」

ベッドに寝かせてユズは動きやすさを重視した旅の服装のままだ

「失礼します。お待たせしました」

先ほどの執事がメイド1人とキャビンを引いて現れた

「メイド長のマリーでございます。何なりとお申し付けくださいませ」

「ありがとう。まず、彼女の体を温めて着替えさせてあげて。終わったら呼んでもらえますか」

「かしこまりました。……何をやってるのジェシー。女の子に無茶させて」

「……後で十二分にお受けします」

マリーはジェシーのいとこである。2つ年上でありレイもジェシーも頭が上がらない人物である。

信頼という意味では十分すぎるが。
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