溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「市民オーケストラってよく知ってたな」
場の雰囲気を明るくしようと意味なく尚志に聞いてみた。
興味がないわけではないけれど、少しでも尚志にここに残って欲しくて話題を振った俺の真意をわかってるのかわかってないのか…。
ふふんと笑うと。
「俺、もともと音大出身だからなあ。
やっぱりそっちにアンテナ張ってるっていうか。海外でも国内でも、出かける時にはとりあえずチェックしてるんだ」
「そうか、音大出だったよな。
トランペットだったっけ?」
「そ。今じゃ趣味で吹いてるだけのトランペッターだけど」
ははっと笑う尚志の声に、普段は感じられない湿り気が漂っている。
後ろ向きで、自分自身を投げやりに語る姿なんて
今までに見た記憶がない。
その違和感に、じっと黙ったまま尚志を見ていると。
「趣味に置いておかなきゃ食べていけないからな。…音楽なんて、そうなんだ」
再び笑う尚志は、眉を寄せてため息をついた。
「音大出のホテルマンが、世の中にどれだけいてるかわからないけど、夢を叶えて音楽で飯食ってる数よりは多いような気がする」
小さくて渇いた笑い方。
お酒が影響しているのか…。
よく知る尚志よりも饒舌で、それでいて格好良さが感じられるのはどうしてだろう。
「音楽以外に興味ないまま生きてきて、いざそれを諦めなきゃならない現実は…重かった」
思い出すように言葉を続ける様子に、俺も雪美も口をはさめない。
「音楽がすべてだった俺は、ホテルマンとして誇りを持つ事に後ろめたさを感じてたんだよな。
音楽だけだった人生を否定するようなもんだし。
でも俺は、今の俺が好きだし…今の俺で…プロポーズしてきたっ」
「はぁっ?」
場の雰囲気を明るくしようと意味なく尚志に聞いてみた。
興味がないわけではないけれど、少しでも尚志にここに残って欲しくて話題を振った俺の真意をわかってるのかわかってないのか…。
ふふんと笑うと。
「俺、もともと音大出身だからなあ。
やっぱりそっちにアンテナ張ってるっていうか。海外でも国内でも、出かける時にはとりあえずチェックしてるんだ」
「そうか、音大出だったよな。
トランペットだったっけ?」
「そ。今じゃ趣味で吹いてるだけのトランペッターだけど」
ははっと笑う尚志の声に、普段は感じられない湿り気が漂っている。
後ろ向きで、自分自身を投げやりに語る姿なんて
今までに見た記憶がない。
その違和感に、じっと黙ったまま尚志を見ていると。
「趣味に置いておかなきゃ食べていけないからな。…音楽なんて、そうなんだ」
再び笑う尚志は、眉を寄せてため息をついた。
「音大出のホテルマンが、世の中にどれだけいてるかわからないけど、夢を叶えて音楽で飯食ってる数よりは多いような気がする」
小さくて渇いた笑い方。
お酒が影響しているのか…。
よく知る尚志よりも饒舌で、それでいて格好良さが感じられるのはどうしてだろう。
「音楽以外に興味ないまま生きてきて、いざそれを諦めなきゃならない現実は…重かった」
思い出すように言葉を続ける様子に、俺も雪美も口をはさめない。
「音楽がすべてだった俺は、ホテルマンとして誇りを持つ事に後ろめたさを感じてたんだよな。
音楽だけだった人生を否定するようなもんだし。
でも俺は、今の俺が好きだし…今の俺で…プロポーズしてきたっ」
「はぁっ?」