溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
なんて事ないようにあっさり言う玄太くんの横で、私はどうしていいのかわからずに戸惑ってるばかりで…。
予想もしてなかった事に罪悪感が溢れてくる。

「…そんな顔しない。
俺の意思でそうしてるんだから。
透子を大切にする店長の気持ちには負けるけど、俺だって透子の事は大切に思ってるんだ」

「玄太くん…」

「ま…。もう諦めてるから気にするな。
そういう俺の全てを受け入れてくれる女とそのうち会うだろ」

私よりも一つ年下の男前。有二ぱぱのお店の超売れっ子美容師。
毎日大勢の指名を抱えて忙しくしているのに。
有二ぱぱの絶対的な信頼の下で公私ともにいいようにつかわれている。

「玄太くんをむやみに
こきつかわないように言ってるんだけど…。
ごめんね。
本当、私の事になると神経質だから…」

ふぅっと息をついて、流れる景色をぼんやり見ていると、何人か見かけた事のある今までの玄太くんの彼女達を思い出す。

直接紹介された事はないけれど、遠くから見かける度に面食いだなぁと感じてた。

「悪い事したね…彼女達に。
きっと、みんな玄太くんの事好きだったのに」

「…ん?…そうかな」

私の言葉に、気乗りのしない声。
何だか違和感。

「…私なら大丈夫だし、有二ぱぱに何か頼まれても自分の予定や彼女を優先してね。
玄太くんには玄太くんの人生があるんだからね」

「はいはい。わかってるよ」

「…本当に…わかってる?私も子供じゃないんだから…」

「子供のままでいたかったよな…」

「え?」

「いや。何でもない」

表情のよめないいつもの調子の玄太くん…。
いつもより大人に見えてどきっとした。
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