溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「ほら、早く準備しろよ。役所に行ったらそのままホテルで衣装合わせだからな」
「え…衣装合わせって」
「結婚式までいろいろとあるんだよ。
俺の顔で無理矢理押さえたんだから、これ以上無理は言えないから。
やる事はさっさとしないといけないんだ」
どうだ…と言わんばかりの濠の余裕の口調と内容が…理解できない…。
役所って結婚式って衣装合わせって突然言われても。
私にも一応気持ちの準備っていうのがあるんだけど…。
「こんな日に役所に行ったら…もしマスコミにでも見つかったら…」
途切れ途切れにつぶやく私を軽く笑うと、濠は私を手招きした。
濠の傍らに行くと、ゆっくりと腰を引き寄せられた。
「…いいんじゃないか?マスコミが透子は誰のもんかをしっかりと知らせてくれるんなら都合いいし、それに」
じっと私を見つめた濠は、
「マスコミが騒いでるのは吉井さんが有名だからだし、透子と何もないってわかれば騒ぎも鎮まるだろ。
…な?」
額と額をこつんと合わせて、小さくため息をついた濠。
腰に回された手から伝わる熱と、微かにかかる吐息…。
何度も感じてたはずなのに。
慣れてるはずの近さが、今は何だかてれくさくて。
結婚なんて言葉を口にしているからかな…。
恋人になって10年も経つのに、結婚って話を交わし始めたのはごくごく最近だから…この空気が妙に甘すぎる。
濠が結婚という未来を口にしない長い間も、絶えず愛を与えてくれるのがわかっていたから、何も不安に思わなかった。
透子だけいればいい。
俺の気持ち全部透子に渡す。
…なんてことを自然に話すし…私が驚くほどに蜜に見つめ抱き寄せてくれるから。
不安に思う事もそれ以上を求める事もなく幸せに寄り添ってきた。
たとえ結婚という契約がなくても、全く寂しくなかった。
濠だって私と同じ気持ちだと自然に思ってたけれど。
気づくと婚姻届が用意され、指輪も準備して、身内にも話を終えていたのは…。
どうして今なのか、よく理解できない。
今までと同じ瞳で見つめる濠からは、わたしの戸惑いを解決してくれるヒントも何もない…。
…濠?
何があったの?
「え…衣装合わせって」
「結婚式までいろいろとあるんだよ。
俺の顔で無理矢理押さえたんだから、これ以上無理は言えないから。
やる事はさっさとしないといけないんだ」
どうだ…と言わんばかりの濠の余裕の口調と内容が…理解できない…。
役所って結婚式って衣装合わせって突然言われても。
私にも一応気持ちの準備っていうのがあるんだけど…。
「こんな日に役所に行ったら…もしマスコミにでも見つかったら…」
途切れ途切れにつぶやく私を軽く笑うと、濠は私を手招きした。
濠の傍らに行くと、ゆっくりと腰を引き寄せられた。
「…いいんじゃないか?マスコミが透子は誰のもんかをしっかりと知らせてくれるんなら都合いいし、それに」
じっと私を見つめた濠は、
「マスコミが騒いでるのは吉井さんが有名だからだし、透子と何もないってわかれば騒ぎも鎮まるだろ。
…な?」
額と額をこつんと合わせて、小さくため息をついた濠。
腰に回された手から伝わる熱と、微かにかかる吐息…。
何度も感じてたはずなのに。
慣れてるはずの近さが、今は何だかてれくさくて。
結婚なんて言葉を口にしているからかな…。
恋人になって10年も経つのに、結婚って話を交わし始めたのはごくごく最近だから…この空気が妙に甘すぎる。
濠が結婚という未来を口にしない長い間も、絶えず愛を与えてくれるのがわかっていたから、何も不安に思わなかった。
透子だけいればいい。
俺の気持ち全部透子に渡す。
…なんてことを自然に話すし…私が驚くほどに蜜に見つめ抱き寄せてくれるから。
不安に思う事もそれ以上を求める事もなく幸せに寄り添ってきた。
たとえ結婚という契約がなくても、全く寂しくなかった。
濠だって私と同じ気持ちだと自然に思ってたけれど。
気づくと婚姻届が用意され、指輪も準備して、身内にも話を終えていたのは…。
どうして今なのか、よく理解できない。
今までと同じ瞳で見つめる濠からは、わたしの戸惑いを解決してくれるヒントも何もない…。
…濠?
何があったの?