溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
私の存在が目の前にあるのに、そんなの関係なしに濠に向けていた捨てきれない気持ちは、私と同じ。

濠を愛してやまない想いが見えて。
切なかった。

諦めなきゃいけないって思いながらもあふれる気持ちは隠せないままに、濠に向けられていた。

簡単には閉じ込める事のできない気持ちは私にはよくわかるから…。

結婚して、嫁となった私の存在なんて歯止めにはならない。
私がいてもいなくても、雪美さんの気持ちを変えるなんてできない…。

『時間をちょうだい…』

震えて聞き取るのがやっとだった雪美さんの声を私も濠も…ただ受け止めて…。
見つめ返すしかできなかった。

「…透子…?起きてるのか?」

「あ…おはよう」

いつもと同じ、私の鼓動を聞きながら眠っていた濠が顔を上げた。
夕べ深く抱き合って、身体がまだだるいけれど。
やっぱりこの甘さは幸せで…。
少し乱れた濠の髪を軽く梳くと、そんな自分があまりにも恵まれているようで胸がいっぱいになる。

「どうした…?具合悪いのか?」

ぐっと私の体を抱き寄せると、額と額を合わせる濠。
とくん…と撥ねる心臓…。

「熱はないな…」

「濠に愛してもらえて。私は幸せ…」

「…っ」

「抱きしめ合えて…嬉しいの」

突然の私の言葉に、濠はまじまじと見つめてくる。
回された腕は、更に力強く私を引き寄せて体を密着させて…。
夕べ何度も分け合った体温は熱いままだってわかる。

「珍しいな…透子からそんな事言い出すなんて」

「…うん…」

濠の背中に回した腕に入る力は私の想いの強さ。
二人で抱き合いながら迎える夜明けは幸せの明るさ。
こんな時間を過ごして、気持ちを受け止めてもらえるなんて、私は恵まれてる。
濠からのまっすぐな気持ちは、きっと今までと変わってないんだろうけど、与えてもらってる私が変わったせいか、ずっとずっと幸せに思える…。

「…雪美の事、気になってるのか?」

耳元にささやかれる声。
私を気にしながら言ってるってわかる口調に、そっと息をついた…。

私の気持ちを察する濠には驚いてばかり。
それだけ私をいつも見守ってくれてるんだろう…。

愛されてるってわかる。
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