溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
喬の気持ちを私が完全に知る事はないと思うけど、私に特別な感情を抱いてくれるのなら。

応えるなんてできないけど、その感情を受け入れなきゃ。

濠も私も長い間お互いを思いあって諦められなかった。
離れていても、気持ちは変わらなかった。
…濠には私以外に付き合いのあった女の子がいたけど…。

それは嫌でたまらないけど…。

諦められたら楽になるってわかっているのにできなくて苦しいままで、いつか会える日がくるって根拠のない無理矢理に近い確信だけを頼りに過ごしていた再会までの日々も。

再会してから一気に流れて止まらなくなった愛はそれからも勢いは衰える事なくお互いを手放せないまま10年が経った。

未だに愛し過ぎて苦しい想いに囚われてる。

きっと濠も同じ。

私を誰よりも愛してるって露骨なまでに見せられる。

そんな私達だから。
お互いの気持ちが長く変わらないままに熱を持ったままだって実感できるから。

たとえ濠が雪美さんの気持ちを拒んだとしても、だからといって雪美さんがすぐに想いを切り捨てられないってわかる。
それは、雪美さんには辛くて切ない時間…。

喬だって…私に愛を感じてくれるなら、きっとすぐに断ち切るのは難しい。
おこがましくて私にはありがとうとしか言えないけれど。

濠がいるから。

喬の気持ちの流れに任せて、その気持ちを受け入れるしかない。

濠にも受け入れてもらわなきゃいけない。

「雪美さんの事、濠が大切な同僚だって思ってるのわかってるから。
雪美さんの存在も切り捨てられないのわかってるから。
ちゃんと受け入れてる。濠が私だけを愛してくれる限り私はそれだけで十分幸せなの。

…だから、濠も受け入れてね」

ごそごそと体を濠の目の前に少し動かして。
どこか戸惑っている濠の瞳を捉えた。
私の次の言葉を待ってるような色。

「私も喬の事大切だから。私を恋愛対象として見てくれてるならその気持ちも受け止めてね。
簡単に人の気持ちを変えようなんてできないから」

ね…。

と、ほんの少しの笑顔しか作れないままの私をじっと見つめたままの濠には表情がなくて…。
言葉足らずだったかな…。

ちゃんと詳しく言わなきゃいけないかな…
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