溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
「竜我も有星もやっと寝てくれた」
ホッと息を吐くと、ちょうどお風呂から出た濠が冷蔵庫からビールを取り出したところ。
「透子も飲むか…?
あ、母乳だからまだ飲めないか…悪い」
「本当、あのおっぱい星人二人が乳離れしてくれるのが楽しみで仕方ないよ」
ふふふと肩をすくめて笑う。
そうだな、と私の側にやってきた濠は、軽く唇にキスを落として抱きしめてくれる。
いつものバラの香り。
石鹸からの残り香が、私を和ませてくれる。
明日は休みだという濠は、普段よりもゆったりとしていて私も嬉しくなる。
生まれて三ヶ月の双子ちゃん達。
竜我(りゅうが)
有星(ゆうせい)
は、私のお腹で何の心配もかけずにすくすくと育ってくれた。
私の体調も良くて、仕事も出産予定日の一ヶ月前まで続ける事ができた。
お腹にいる間は本当に優等生な赤ちゃん達だった二人が無事に生まれた時は、濠も私も心底嬉しくて涙が止まらなかった。
結局帝王切開だった私は産後の痛みが長引いたけれど、天使のような二人の男の子の寝顔に癒されながら。
少しずつ母親としての顔になってきた。
妊娠中、私の体調を心配し過ぎて胃を悪くしたり涙もろくなっていた濠は、無事に出産を終えた後過労で一日入院もしたけど…今では笑い話。
そんな我が家には笑い声と泣き声が溢れていて、幸せってこんなに温かいんだなぁってしみじみ思う。
幸せ。
幸せ。
そう幸せなんだけど。
人ってわがままなんだとつくづく実感する毎日。
妊娠中は、ただ無事に生まれる事だけを願っていたのに。
生まれてくれたらどんな願いも叶えてあげようってひたすら祈ってたのに。
…どんな願いも…わがままも聞いてあげるって思ってたのに。
そんな私と濠の気持ちをわかっていたのか…。
生まれた後の竜我と有星には手がかかって仕方がない。