キミとの恋の課外授業
そして、唇が触れそうになった時
「逃げねぇの?」
「分かんない…自分でも、どうして逃げないのか…」
分からない。省にぃは、あたしが嫌がったら、きっとしない。何も。
逃げようと思えば、逃げられるのに
あたしの足は、床にピタリとくっ付いたまま
ピクリとも動かないんだ。
「俺が、教えてあげるよ」
「えっ?」
「恋愛の楽しさ…俺がお前に教えてあげる…それとな…さっき、俺が別にって言ったのは」
言ったのは…なによ…?バクンバクンと心臓爆発しそうだよ。早く言ってよ…。
「俺、お前以外の女、当分好きになれそうにないからさ」
「当分って…いつまでよ?」
「さぁ?」
意地悪っぽく笑った省にぃの瞳に映るあたしの顔は
見たことないぐらい、恥ずかしい顔した女の子の顔で
瞬間…省にぃの優しいキスが降ってきて
あしは…省にぃのシャツをギュッと掴んで目を閉じた。