キミとの恋の課外授業
「里沙はさぁ、ただ気づいてなかっただけなんじゃないの?」
あたしの瞳を覗き込んで、あたしの胸を指差した恵美
「へっ?何を」
「里沙はさ、本当は子供の頃からずっと石澤先生の事が好きだったんだよ」
恵美の言葉にドキン!とした。
あたしがずっと、省にぃを好き…だった?
「そんなこと…ないって…」
「あるよ。ほら、よく言うじゃん。
“嫌い、嫌いも好きのうち”って」
“嫌い、嫌いも好きのうち”?
恵美は、ただ自分の本当の気持ちに気づかなかっただけだよって満面の笑みで話すと
「ようやく本当の自分の気持ちに気づけたんだよ」
良かったねと、あたしを抱きしめた。
本当の気持ち…か。
そうかもしれないね。
だから、省にぃのキスが、嫌じゃなかったのかな。