キミとの恋の課外授業
「ダメだよ!省ちゃん!殴っちゃダメ!」
瞳に涙を溜めて必死に殴らないでと俺に訴える里沙。
「そんな事したら…省ちゃん…ホントに教師になれないよ…」
里沙…。お前、嫌な想いしたのに。自分の事よりも俺の事をそんなに心配してくれるのか?
「だよなぁ~先生。ヤッパ自分の事が大事だよな」
まるで俺達の事を嘲笑うように、肩をクスクスと揺らしながら、俺の腕を払いのける高村。
「どうせなら、このまま彼女と別れてくれませんか?ねぇ、せ・ん・せ・い」
挑戦的な目つきで、俺に突っかかってくる高村。
「お前…いつまでも調子こいてんじゃねぇぞ…」
一触即発の雰囲気が俺達を包み込んだ時
「先生。ソイツ、俺に任せてよ」
俺の背後から、聞き覚えのある声が聞こえてきた。