キミとの恋の課外授業
「お前には、関係ないだろう?」
言葉では強がっているけど、高村くんが、村上くんに対して恐怖心を抱いているのは明らかだった。
「いや。関係あるね。お前さぁ~由紀って女、知ってるだろう?」
「えっ?誰だよ?」
「とぼけんのも、いい加減にしろよな。
お前に遊ばれた女の名前だよ。何日か前に、お前に体育館裏で振られて泣いた女の事だよ」
それって…もしかして、あの時省にぃと一緒に見た女の子の事!?
省にぃと顔を見合わせた。
「その子が、村上とどんな関係があるんだよ!?」
ビクつきながら聞く高村くんの声は、恐怖心からか僅かに震えていた。
「大アリだよ。アイツは俺の大切な女なんだよ。知らねぇなんて、言わせねぇからな」
指をボキボキならしながら高村くんに近寄る村上くん。
高村くんは、恐怖で膝からガクリと崩れ落ちた。