キミとの恋の課外授業

この日の放課後。内心、高村くんが、もしかしたらあたし達の事をみんなに話してしまうんじゃないか


気になって仕方なかったけど、高村くんはその後も、あたし達の事を話そうとしなかった。


逆に、あたし達の姿を見かけると、まるで怯えた子犬みたいに逃げていった。

そんな情けない姿を見て、ただただ、自分の男を見る目がなかった事実に


深いため息を吐く事しかできなかった。


「ホント…あんな人のどこが良かったんだろう?」


恵美と一緒にげた箱で靴に履き替えながら


いいようもない脱力感に襲われていたら



「よっ、また会ったな」


後ろから声をかけられて振り返ると


「村上くん…」



ぎこちない笑顔で、ニカッと笑う村上くんがいた。




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