キミとの恋の課外授業
「ほれ、大丈夫か?」
呆れたように、胃薬と水が入ったコップを手渡してくれた省にぃ。
「あり…がとう」
なんか、情けない。
省にぃが、うちにいるの久しぶりなのに。
こんな情けない姿、見られるなんてさ。
どうせなら、もっとちゃんとした姿見てほしかったよ。
「どうか?少しは楽になったか?」
「うん。だいぶ楽になってきたみたい」
「ホント、お前は食いしん坊だなぁ~」
笑いながら、あたしの頭パンパン叩くし。
子供扱いされてるようで、余計に頭に来る。
文句の1つでも言ってやろうと思っていたら
「里沙。明日暇か?」
突然なによ?文句言うチャンス逃したじゃない。
「暇だけど。なんにも予定ないけど」
それが何さ…
「明日、デートしようか」
「へっ?今、なんて…?」
「デート。しようか」
ニカッて笑う省にぃに
「うん!」と嬉しくて抱きついた。
お母さんが、すぐ近くで見ている事を忘れたままで…。