海の果てに-君は海賊-
それから間もなくしてあたし達は村についた。
少し歩くと、小さな時計台が見えてくる。昨日の夜は暗くてはっきり見えなかったらしい。
その下には、昨日のお婆ちゃんと…
リ「ガリュウ…?」
ガリュウがいた。
ヨ「なにしてんだー?アイツは?」
あたし同様、ガリュウに気づいたヨクが欠伸とともに言う。
あたしはそんなヨクを振り切って、走り出した。
お婆ちゃんもとい、ガリュウの元へ。
リ「ガリュウ!」
あたしの叫びに似た声に、振り向くガリュウ。あたしの姿を見るなり、目を見開いている。
リ「なにしてるの?!」
ガ「…別に。話してただけ」
あたしと目を合わさないように、視線を泳がすガリュウ。なにかあるに違いない。
リ「ふーん。…あたしのお母さんのこと、…聞いてないよね?」
その言葉にギクッと身体をビクつかせるガリュウ。
そりゃあ、もう…わかりやすいほど。