海の果てに-君は海賊-
リ「…聞いたんだ」
ガ「あー…と、それはだな…」
リ「勝手な…勝手なことしないでよ!」
…なんだか、嫌だった。
私の知らないところでガリュウが、行動していることが。ましてや、それは私の母親のことで。
私に了承を得ることもせず、勝手に聞いたガリュウにムカムカする。
ガ「リウ!俺はただ…」
リ「ただ何?!」
ガ「お前のこと…なにも知らなかったから…ッ」
半ば八つ当たりだったかもしれない。けれど、自分の感情を抑えることが出来なかった。
リ「気になるなら私に聞けばいいじゃん!」
…そう。
ガリュウが自分ではなくて、他人に聞いたこと。それがなにより腹立たしいのだ。
ロ「そうだね、ガリュウ。…今回の行動は良くないよ」
まるで助け舟のように、ロクがそう言った。震える私の肩に気づいたのだろうか。